Ver1.00

てのひらを、たいように


ぼくたちは彼女を助けたかった。

2003 年 1 月 24 日、Clear より発売
恋愛アドベンチャーノベル



動機

 一部に固いファン層を持つらしい Clear。その一部の固いファン層だったりするのかもしれません。

どんなゲーム?

 伝承がある町での、少年少女の「友情物語」

システムについて

 AVG 部分は、オーソドックスな作り。ゲームシステムは、Clear も 4 作目となるわけで非常に丁寧に安定した作り。地味ながら、一作ずつシステムが向上しているあたりがポイント高いです。セーブは、10 × 10 の 100箇所。最近よく見るようになった、セーブ時の画像保存も当然ついてます。また設定により、バックログの保存もできます。これはあまりみない機能ですが、地味に便利です。スキップ関係は、既読スキップ+ Ctrl による強制スキップ。説明書にあった、選択肢までジャンプ機能が外されてしまったのが少し残念ではあります。実は Ver1.00 ではジョイパッドからのみ使用可能だったんですが、修正ファイルをあてる事により使えなくなってしまします。残念。ただ、修正ファイルをあてないと未読既読の判定が曖昧、未読でも飛ばされることがあるので要注意。

 その他、文字設定、サウンド設定、バックログ、オートプレイ等、必要な機能は一通り揃ってます。サウンド設定には、キャラの立ち位置によって音声割り当てを変えるという独自の機能がついてますが、これが活かされているかはちょっと疑問です。音声のバックログも当然あります。キーボードオペレーションも当然ききます。更に前述の通り、ジョイパッドでの操作も可能です。システム的には非常に丁寧で満足いくものだと思います。

 あえて難点をあげるなら、ホイールでのバックログ呼び出しが 2 入力必要であるため、若干反応が遅いです。もう一つ、最近多いのですがフォーカスがずれるとスキップが止まります。共通部分が多いゲームではスキップ中に余分な作業をしてるんで、ちょっと気になりました。あと、修正ファイルをいれないと立ちキャラの分裂等がありますので気を付けて下さい。

音声、音楽について

 音声は、ほぼフルボイス。サブキャラが喋ったり喋らなかったりします。喋るキャラと喋らないキャラがいるんでは無くて、喋る時と喋らない時があります。妙な事にパートボイスでもなく、同じパート内でも喋るキャラと喋らないキャラ、また喋らない台詞等ありちょっと面食らいます。サブキャラ全部喋れとは言いませんから、せめて同じパート内なら統一して欲しかった気がします。

 声優名は非公開ながら、皆さん上手いです。Clear は演技指導が上手いのか、場面場面に非常にあった演技をしてくれます。何気ない一言が非常にインパクトを持つというか。そのおかげで、各キャラが非常に生き生きしており、かなり萌えます。それに加えて、今回は「一部」の男性キャラが凄すぎます。ある意味、伝説に残る怪演です。

 音楽についても、Clear らしさがでている…場面にあっているんだけど、曲自体が突出しているわけじゃなく地味ながらキチンと馴染んでいる、そんな曲が多いです。「Happy Attack Crash」は珍しく、はじけた曲調だと思いましたけど。個人的には「流星群の向こうに」という曲が好きです。音楽総数は 30 曲(内 2 曲がヴォーカル曲)。

 結論として、音声も音楽も(特に音声は)高いレベルにあると思います。

グラフックについて

 原画は、ひんぬー及び縞パンで有名なおーじ氏。全体的にやや幼い感じのキャラクターで淡い感じの絵です。一部グラフィックで絵が変わっちゃっているかなと思ったりもしたんですが、全体的に柔らかい感じでかなり好きです。あと男キャラも綺麗に書ける人だなあと思いました。CG総数は80枚(Ver違い除く)、Hシーン回想は 5 。エロ絵が描けない原画さんじゃないんですが、シナリオの都合上エロは薄目です。

シナリオについて

 田舎が舞台で全般的に謎含みな展開で…と言うと、おどろおどろしく聞こえます。が、根本を流れるテーマが友情の為、終わった後は結構爽やかです。伝奇が元になってますが、気色悪い感じの伝奇ではないです。ただ、シナリオ中かなり気を揉む、ともすれば胃が痛くなる場面が多いのでそれなりに疲れます。しかも全ての謎が説明されるわけでもないんで、その辺りに不満を持つかもしれません。

 全体的に青臭いですが、最後までやってよかったと、友達っていいなぁと思えるシナリオになっています。

全体について

 全体的に一貫したテーマの元、シナリオ、音楽、声、場面場面が練られていると思います。熱い展開も随所に鏤められていますが、トータルで柔らかい雰囲気があるために Clear らしく地味めな感じがありますが良作といってよいと思います。少なくとも、各ポイントに置いて高い水準であるのは間違いないとおもいます。

 シナリオライターが二人いるうえに、今回はハッキリ使い分けがされているため、その部分に多少不満を持つ人がいると思いますが。また、盛り上がって一気に畳みかけるタイプではないんで、それ程大きな話題にもならないかなと。

 点数をつけるとするならば、個人的評価は、100 点満点で 92 点。大体の人が、70 〜 90 点の間に入る評価をするんではないかと。逆に、評価が 70 点以下だとちょっと辛め、90 点以上は個人的にツボにはいったんだなぁと解釈していいゲームかと思います。


ここからはネタバレ全開で言いたい放題です

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