EMの使用法

EMは効くまで使うというのが、大原則です。それも1回で効く場合もあり、3回やっても芳しくないというケースもあります。これは、土の中の状況が一定ではないからです。EMを使って、定着均一化し、蘇生の方向へ定まってくれば、その効果も安定したものになってきます。

EM−1号 EM−1号(液状タイプ)には、働きの異なる10属80種類以上の微生物

(主なものは 光合成細菌・乳酸菌・酵母菌・放線菌)が、特殊な技法により

同液中に共存しています。この多種多様な微生物が土壌中でお互いに共存

共栄し、連動し合い
、相乗効果を発揮 する仕組みになっています。また微生物

によって作り出される各種の酵素・生理活性物質・ビタミン等が含まれ、植物の

成長に直接的あるいは間接的にプラスの影響を与えます。 これは従来の

「EM−2号」「EM−3号」「EM−4号」 を混合した新しいタイプの総合液です。
EMー1号見本
1g 2,000円・200cc 700円
(消費税別)
製造(財)自然農法国際研究
開発センター

EMの使用方法は、大きく分けて次の3つのタイプがあります。
@EMを希釈施用する方法
EM−1を薄めた希釈液を使う方法ですが、用途や作物によって希釈倍率がそれぞれ異なるため、注意が必要です。用い方は次の2つです。
a、土壌への潅注(かんちゅう)
これは、ジョウロや噴霧器、潅注器などを使って作物の根の近くや土そのものにEM−1を注入するもので、ダイレクトな速効性を期待する際などに効果を発揮します。

b、葉面への散布
手動や動力の噴霧器などで、作物の菓や茎にまく方法。その時、葉の表面ばかりでなく、裏面にも散布すると効果的です。
AEMボカシ 「EM発酵資材」 を活用する方法(作り方はこちら)
EMによって、有機物を発酵させた資材で、米ぬかなどがEMのエサとなって、EMの増殖密度を高め、EMの定着を促進させます。

BEM−5号 「EM酢糖酎(ストチュウ)」を活用する方法
(作り方こちら)
一般の無農薬栽培で病害虫対策に使用されている「ストチュウ」に、EM−1を加えて醗酵させ、ストチュウの効果を高めたものです

EM使用上のポイント

@EMは生き物
EMは化学肥料や農薬ではなく生き物です。

A播種や定植の前にEMで土作り

土の中でEMを殖やし、優占させ、土の中の微生物相を蘇生型にする。

B土の中でEMを優占させる方法

 イ、EMが増えるための充分なエサが必要です(良質な有機物)
 ロ、EMが殖えるためには適当な水分が必要です。
 ハ、EMは比較的温かい場所を好みます。(15℃〜30℃)

慣行農法に併用する場合の注意点
EMと殺虫剤または土壌消毒剤の同時使用は避け、殺菌、土壌消毒後一定期間をあけてから使用するようにしてください。



化学肥料や農薬のような使用法は避けてください。 原則として水道水は使わない方が
良いのですがやむを得ない場合は、汲み置きをして 2〜3日後にお使い下さい。

EM−2号
微生物が作り出したビタミン・生理活性物質・酵素が作物の生育を促進させます。
EM−3号
光合成細菌主体で光合成能力をレベルアップして、メタンガス・硫化水素を基質として、
糖類、アミノ酸を生成し、増収・品質向上と糖度を上げる効果があります。
EM−4号
主に乳酸菌主体で、有機物のもつエネルギーを効率良く利用します。また緑肥の鋤き
込みによる 有害ガスの発生を抑え、さらに乳酸菌の持つ醗酵力を利用して雑草の種子
や地下茎を季節はずれに発芽させ、 枯れ死させる方法で雑草対策に応用出来ます。

EMの保存方法

@保存期間 EM−1=6ヶ月 (EM−2=1年間・EM−3=1年間・EM−4=6ヶ月)

A保存場所 常温で1日の温度変化の少ない涼しい場所(納屋・冷暗所など)に保管してください。

B開封後は、なるべく早く使い、出来るだけ容器に残さずに使い切って下さい。




〔1.基本的な使用法〕

《土作り》
@土作りは、播種(種まき)の3週間〜1ヵ月前にEMボカシ(醗酵資材)を1坪当たり30〜200g

を土の表面にまいて下さい。(注)一度に多量の施用は厳禁。一握りはだいたい50gです。

A1坪当たり水5〜8リットル にEM−1号を5〜8cc入れて 1,000倍希釈水を作り、ジョウロ

などで散布して下さい。初めての園ではEM−1号を10〜15ccと多めに使って下さい。

B畝立てと同時に黒マルチ(黒いビニール)などをして湿度を保って下さい。


収穫後の処理、および雑草などを土に入れる場合

@EMボカシ(醗酵資材)とEM−1号の1,000倍希釈水(作り方は上記Aと同じ)を使用して下さい

《育苗期》

@播種3〜5日前の菜園に、EM−1号の1,000倍希釈水をジョウロなどで散布して下さい
その場合の目安は1坪当たり3〜5リットルです。

A種子をEM−1号の1,000倍希釈水に20〜30分程度浸けてから播種すると効果的です。

B
播種後7〜10日に1回、EM−1号の1,000倍希釈水をジョウロなどで散布して下さい。
又は2日に1回、EM−1号の5,000〜10,000倍希釈水を散布して下さい。

C
購入苗(ポット苗)の場合、すぐに定植せず、EM−1号の1,000倍希釈水を2〜3回ジョウロ
などで散布した後に定植します

《成長期》

@生育期間に於けるEM−1号の散布は、作物によって異なりますが、2週間〜1ヵ月の間隔で

1作に3回〜6回程度EM−1号の1,000倍希釈水を散布して下さい。
尚、1,000倍より濃い希釈倍率での散布は、生理障害や葉面に斑点が発生する恐れが
ありますので注意して下さい(葉面散布する場合2,000〜10,000倍と薄いことが切です)
AEM使用初年度は、散布回数を多くし、作物の生育状況が順調であれば、年々回数を減らしても
差し支えありません。これは微生物が土中にすみかを作って活動するからです。

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