EMボカシ(EM発酵資材)

(1)EMボカシとは、EMで有機物資材を発酵させたもので正式にはEM発酵資材といい、通称「EMボカシ」と呼んでいます。

本来「ボカシ肥」とは、農業や園芸分野で使われている用語で、油かすや米ぬかなどの有機質肥料に山土や粘土、もみがらを混ぜて発酵させた肥料のことをいいます。土やもみがらなどで肥料分を薄め、 さらに発酵させてぼかすところから、ボカシ肥といわれており、濃度障害が出にくく安定した肥料効果が現れます。

(2)EMボカシにはT型とU型があります。T型、U型 の違いは資材と使用目的に分けられます。T型ボカシは主に「生ゴミ」「水稲」用に使用し、材料は米ぬか、もみがら、糖蜜、EMー1号 (有用微生物群)を混和し、乳酸発酵させてから乾燥させたものです。 U型は T型の材料に油かす、 魚粉、骨粉、カニガラ粉等を混ぜて発酵させたもので、特に畑に基材や追材として使用します。

糖蜜とは、サトウキビを砂糖に精製する際に出る廃糖蜜をいい、 単価が安く、EMとの相性がよく、この微生物のエサ(基質)になります。黒砂糖でも代用できます。

EMボカシは、各地の「環境浄化を進める会} などのボランティア団体やEM販売代理店などでも手軽に入手できます。

T型、U型 それぞれ下記の材料や混合比率でボカシを作ると、約10gのバケツ一杯の量になります。 材料の分量を変えたい時は、下記の表の比率で増減させて下さい。
材料は、特定しないで手に入りやすい物を使うとよいでしょう。
EMボカシT型はもみがらが手に入らない時は、少し水分を少な目にすれば米ぬかだけでもつくれます。
米ぬかはEMボカシのベースになりますので、 必ず使いましょう。



作り方

用意する物

計量カップ・密閉容器(無ければ厚手のビニール袋)・大きいタライまたはシート・ジョウロ

材料の一例
材料はなるべく新しくよい物を選び、もみがらは雨に濡れていないものを使用する。

T型 (生ゴミ用) U型 (家庭菜園用)
米ぬか 3s(10g) 米ぬか 4s(10g)
もみがら 1s(5g) 油かす 1.5s(2.5g)
糖蜜 10t 魚粉 1.5s(2.5g)
EM-1号 10t EM-1号 10t
お湯(45℃前後)+水 0.7g 糖蜜 10t
お湯(45℃前後)+水 0.6g

お湯と水は塩素の入っていない井戸水か、水道水を一昼夜汲み置きしたものを使用して下さい。

手 順

EMボカシの作り方、手順1 @タライかビニールシートに米ぬか、油かす、魚粉(U型の場合)を入れて、よく混ぜ合わせます。
EMボカシの作り方、手順2 A糖蜜を少量のお湯(40〜55℃ )で溶かした後、水を加えて約50倍の希 釈液を作る
EMボカシの作り方、手順3 BEM-1号を入れてEM希釈糖蜜湯を作る
EMボカシの作り方、手順4 C混合液をジョウロでかけながら、再度混ぜ合わせる。
T型の場合はジョウロでEM混合液をもみがらにかけ、よく浸み込むように混ぜ合わせます。その後、 米ぬかを入れ再度混ぜ合わせます。 玉にならないように注意しましょう。
EMボカシの作り方手順5 D混ぜ合わせたものをギュッと手で握り、手を開いた時に団子のようにならないで、触れると壊れるぐらいの状態がベスト
EMボカシの作り方手順6 E密閉容器に入れ(なければ厚手のビニール袋に入れます)、空気が入らないように、手で材料を押さえるように詰め込みます。
容器一杯になるように調整し、フタをきちっとします。
上が少しあいた場合はさらに米ぬかを入れ、容器一杯にして下さい。

材料を入れた密閉容器は、直射日光の当たらないところに置き、中の材料を発酵させます。
発酵温度の適温は25〜30℃で40℃以上にならないようにします。 発酵期間は気温によって 違いますが、夏で7〜14日、冬は湯たんぽ形式(密閉できる瓶等に湯を入れて、容器の中心部に置く)で加温し、初期温度を確保します。その後、2〜3週間で甘酸っぱい乳酸発酵臭がしてくると 出来上がりです。

時間があれば、さらに熟成させると一層乳酸発酵が進んだよいEMボカシ
になります。 すぐに使用しない場合は、そのまま密閉状態を保っておくか、容器から出してビニールシート等に 10〜20p の厚さに広げて日陰干しにして仕上げます。その後は紙袋に入れて涼しい場所に保存します。(約半年のうちに使い切るようにしましょう)EMボカシは、少量ずつ作るよりは、ある程度(ここで紹介した分量かそれ以上)の量を作る時の方が、 良質なものが出来ます。


農業用EMボカシ(しーえむより引用) 農業用ボカシ容器

米ぬか 5kg EMセラミックス粉末 20g
種カス 2.5kg EM1号 20cc
魚カス 2.5kg 糖蜜 20cc
モミガラ 1.2kg 温水(35度) 1,700〜2,000cc

※EMセラミックス粉末(商品名テラ)はEM−Xセラミックスの働きにより
微生物の環境を整え、
家庭の生ゴミを良質な発酵堆肥に変えます。

作り方           


1、米ぬか・種カス・魚カス・モミガラ・EMセラミックス粉末を容器の中でよく混ぜる

2、混ぜた後、ジョウロにEM-1号と糖蜜の希釈液を入れ、材料全体を混ぜながら希釈液を散布する。
  ※希釈液の散布は、水分含有量をチェックしながら散布することがポイントです。

3、
出来上がりの水分含有量は、片手でEMボカシを握って放して4〜5個位の材料が分かれる程度です。


保管

1、密閉式のポリ容器に出来上がったEMボカシを入れる。

2、密閉期間は、夏場で30日間・冬場で2〜3ヶ月以上密閉しておく。

3、EMボカシ使用時は、その都度容器から取り出し、又密閉して保管できます
  継続培養(連続してEMボカシを作るとき)の場合は使っていた良質ボカシを1割残して作ると良い。

Next EM生ゴミ堆肥の作り方へ

Topボタン