KanonVER 1.06

 1999年6月4日、新規ブランドKeyより発売された。18禁アドベンチャーゲーム。
 思い出に”還る”物語。


Kanonの俺的位置づけ(笑)

Kanonは、99年度で俺の中で1位をとることがほぼ確定しているソフト。
18禁パソゲーの中でToHeartについで、歴代2位にランクされるほどよかった(笑)。
それほど、このゲームには感動させて貰った。
それゆえ、なにから語っていいかわからない、のでまずこのゲームのいけてない点からあげてみよう。

Kanonのいけてない点

1 キャラに癖が非常に強い。
極端に言えば、下手(^^;しかし、ONEに比べれば格段にうまくなってるし、慣れる。
ToHeartでさえ、キャラに癖があってダメというひともいる。キャラの癖は慣れなきゃしょうがない。
ちなみに、俺は全然平気。
最近では、この絵でないとダメになってきた(笑)

2 システム不備
キーボードで操作できない。シナリオが読み返せない。
これは、ビジュアルアーツ販売である以上あきらめないといけないのかもしれない。
しかし、選択肢までとばせるならせめて、シナリオ読み返せないと非常につらい

3 EDスタッフロールが簡素
EDソングが非常にいいのだが、1番しか流れないぐらい短い。
しかも、白地にスタッフが流れるだけ。これはスタッフロールこだわり派(笑)としては許せない(笑)。

以上3点がいけてない。しかしそれ以外は、俺的には全く不満がない。

Kanonのいけてる点

次に、いけてる点だがこれが多い(笑)。
まず、OP(デモも同じ)に非常にしびれた このゲーム全体で言えることだが、エフェクトが非常に効果的でいけている。
俺は、こういうエフェクトに非常に弱い。
「雪が降っていた」
この文が、下に流れたところで完敗(笑)しびれた。
そのしびれるエフェクトに、ばっちりあった音楽が更にいい。
初回特典がサントラが付いてたわけだが、はじめて(笑)初回で買って本当に良かった。
OP,EDの曲はメチャ気に入った。全員クリアーすると、ゲームにばっちしあってることがわかったて、更にしびれた
そのほか、ウサギの耳、たい焼き、目覚ましなど、小道具を非常に効果的につかっている。
音楽、演出効果は満点である。

次にグラフィック。確かキャラは、変なとこがある(頭の形とか(爆))
しかし、見れないほどでないし(笑)キャラの変さを補ってあまりあるぐらい背景等グラフィックがいい。
知っている人も多いとおもうが、Kanonの背景には、
痕の背景で、「緻密、綺麗」と賞賛をうけた元Leafのスタッフ(?)も加わっている。
それゆえ、背景のレベルはかなり高いとおもう。
グラフィックも十分合格点である

それで、シナリオはというと
ネタバレもろあり(笑)の感想は後にするが、俗に言う感動系のシナリオである。
感動系は、なんじゃそりゃっていう人には全くきかないが
ツボにはまる人には、そりゃ、もうってかんじ(笑)
俺は、完璧にはまった

つまり、Kanonはいけてる。

以下ネタバレ含む
シナリオ感想(全体)


俺が、クリアーした順は、あゆ→名雪→真琴→舞→佐祐理→栞の順。
栞のシナリオをクリアーするまで、一つ非常に疑問点があった。
「奇跡が起こりすぎちゃう?奇跡ってそう簡単に起こるの?」
そう、おれは最後まで気づかなかった。すべて(例外、舞)の奇跡の根底にはあゆがいたのだ!
つまり、ずっと、最初から頻繁に流れる、夢を見ていた「ボク」を幼い日の主人公と思っていたのだ
それゆえ、栞のシナリオで「ボク」=あゆと気づいたときは目から鱗が落ちた。
きづかなかった俺が、まぬけなのだが(^^;
つまり、俺的不満点は完璧に消えたわけである(笑)
あゆが奇跡を起こすと考えれば、非常に納得もできいけてるシナリオ。
基本的に逆ONE(つまり主人公が取り残される(笑))といってもさし使えないが、
ONEの”えいえんの世界”ほど抽象的でなく、わかりやすい。
それゆえ、感動できやすいと、俺は思う。
ちなみに、シナリオの先が読めることが多かったが、先が読めても非常に感動できたのは凄い。
痛いシナリオであると思うが、それを越えるとこに感動があったと思う。

Kanonのシナリオはある意味「終末の過ごし方」的と言えるとこがある。
簡単にいうと、みんなが幸せになることがないのだ。
つまり、
あゆのED以外では、あゆは死ぬ。
真琴のED以外では、真琴は死ぬ(消える)。
舞のED以外では、舞は永遠にいるはずのない魔物とたたかい続けるであろう。
しかし、これは終末(後がない)とは、違うが。
栞のED以外では、栞は死ぬ。

起こる奇跡は、一つなのだ。
実は、Kanonの中でもっとも痛いことがこのことではないかと思ってる。
だから、各シナリオでの奇跡の意味が重くなり、2週目でも感動が持続するとおもう。

たしかに、相変わらず説明不足っぽい感じもしないことはないけど、
感動を呼ぶシナリオとしては、ほぼ理想的だとおもう。

シナリオ感想(キャラ別)

月宮 あゆ

Kanonのヒロイン。
本業 天使(笑)
ボケきゃら、うぐぅ
一番ツボにはまったキャラ。(笑)
自分が起こせるたった1つの奇跡を主人公のために使う、健気な彼女に完敗(爆)
ちなみに、歴代3位(笑)
OPの最後で、大体の人がおもったであろう
「もしかして、あゆは死んでる?」
の嫌な予感が常につきまとっていた、あゆのシナリオ。(実際には、7年間眠っていた)
その予感が、木に登ったところで、だんだん強くなり、
主人公引っ越しの日。嫌な予感的中(笑)
かなりベタかと思ったが、大ダメージ。
あゆは、やっぱり死んでる(←勘違い)
こんないい子なのに、幸せになれないのか?と思ったとたん非常に効いた。
そして、あゆの最後のお願い。
「忘れてください。」
もう、これしかない!っていうぐらいベタベタなセリフ(笑)。
健気な彼女らしいこの一言で、もう崩壊(爆)
結局、彼女は7年間眠っていて自らの願い通り、目覚めるわけですが。
一度痛い目にあってからの復活は、非常に感動するわけで。
ホント幸せになれよ〜。って思ってしまったけで。
ベタなシナリオかとも思いますが、それを感じさせない感動がありました。
最後に、名雪、栞のシナリオでの、
「ボクの、願いは・・・」
いったい、ボクの願いはなんだったんでしょうね?
具体的な願いだったのか、漠然とした願いだったのか、それが少し気になります。
自分的には、漠然とした願い(主人公の幸せ等)だったとおもうわけで・・・。

#えっと、どうも世間ではあゆは死んでいて、生き返った説と
あゆは、眠っていた説
また、あゆが眠っていた説でも、他の子のエンディングの場合、あゆが目を覚ます、死ぬ。
と、意見が分かれてるようですが、
俺は、あゆは眠っていて、他の子の場合は、あゆは死ぬ説です(笑)
この考えが、自分的にいちばんしっくりきます。
あゆが死ぬってのは、あゆが目覚めたらあゆのシナリオでの奇跡の意味が無くなると思うんで。
あくまで、俺的考えです。



水瀬 名雪

主人公の幼なじみ。
親子ともども、ボケきゃら(爆)
昨今幼なじみがヒロインのゲームが多い中ヒロインでない。かわいそうな奴(笑)
しかも、7年前にこっぴどく(?)主人公にふられている。
それゆえに、名雪をクリアーしたときの主人公は、やや自分勝手かも。
まあ、彼女が幸せならそれでいいんだろうけど・・・
ちなみに、くーやら、うにゅやらで大評判(笑)
最後の、主人公が目覚ましに入れたメッセージは、
小道具をうまくつかっていて、いい。
ただ、素でみるとこっぱずかしいけど(笑)
彼女も非常にいい子だが、他の子に比べるとシナリオのインパクトが弱い。
秋子さんの事故に不条理さを感じた人も多かったと思う。
あゆの存在意義のために、必要だったと思うのだが、もうちょっと唐突でなくても・・・
幸せの絶頂から、落ちるのはきつい。
フラグの力も弱いし・・・
なんか、ちょっとかわいそう。
「ふぁいとっ、だよ」
でも、ファン多いね。やっぱ「くー」?(笑)



沢渡 真琴

本性、狐
髪の色が確かに、狐。
「日本霊異記」
ボケきゃらというより、子供。
あう〜が、マルチを思い出させる(笑)
某誌では、真琴が主人公に殺意を持っていると書いてあったが、殺意はないだろう(^^;。
おいてかれたと思い、多分に恨みはもっていただろうが。
だんだん、人間らしさを失っていく真琴がいたいシナリオ。
それを、ちゃんと理解し、サポートしてくれる水瀬親子に乾杯(笑)
ぬくもりを求める。ってあたりが個人的には、くる。
ぬくもりは必要だよね。
それゆえ、自分の命を削ってまでぬくもりを求めた真琴に感動。

このシナリオでも、世間では最後に真琴は戻ってきたのか、もどってこないかで意見が分かれているが、
俺の意見は、あゆの力を借りて戻ってこれてと考えている。
あゆの力が、無く戻ってこれるなら天野のときでも戻ってこれたはず。
真琴の思い、水瀬家の協力にあゆの力が加わってはじめて戻ってこれたと思う。
たしかに、名雪、栞のシナリオと違って最後に
「”ボク”の願いは・・・」
ってでてこないから、一般にはあゆの力は関係ないよう考えられてるみたいだけど。
なお、これは全く独自の説で、いろんなとこでみる限り俺と同じ意見はみません。
俺が、特殊なのかなあ。これが一番しっくりするけどなあ。

唯一、ピロの存在が気にかかる・・・。

っと、思っていたんですが変更。
あゆ、名雪、栞と真琴、舞のシナリオライターが違うことに気づきました(^^;
ってことは、別モノと考えるのが自然。
では、なぜ真琴は戻ってこれたのか?
これは、やっぱりピロの存在にかかっていると思うんです。
EDでもピロといっしょだし・・・
ピロは、普通の猫ではなかったんじゃないかと。
ものみの丘の住人(?)もしくは、ものみの丘の主の使いとか。
まあ、全然そんな話はでてこないんですけどね。
ただ、ピロが鍵を握っているのをにおわせる表現は多かったような。
しかし、これで一つ気になるのがこのシナリオでもあゆは捜し物を見つけている。
そうすると、あゆの最後の願いはなんだったんだろう・・・
主人公の幸せを願ったのなら・・・。
いろいろな複合要因で戻ってきたことにしようっと(笑)


川澄 舞

ある意味特殊。
真面目と信じてたのに・・・ボケきゃら(笑)
っていうか、10年前から精神成長がとまっているのかも。つまり子供
うさぎさん。
彼女のシナリオだけ、あゆの力が関係ないと考えている。
彼女だけ7年前の思い出でなく、10年前だし。
また、彼女だけあゆと直接あってないから。
Kanonの中で、非常にONE的。
それゆえ、賛否両論がある。
舞が自分で、自分を刺したあたりから混乱。
刺す必要はあったのか?そのまま幸せになったらいけないのか?
ともかく、ここから時間軸があっちゃこっちゃして混乱する。
それが、非常にわかりにくくしている元凶である気がする。
それにしても、彼女のシナリオは一段と演出効果に力が入ってると思うのは気のせいか?
信じる者は救われる。・・・のかなあ。
多分に謎な点は残るが感動はできると思う。
舞のシナリオが、独立していると考える理由。
「 舞にあったのが10年前、ここからやり直すなら
あゆのシナリオで7年前のあゆが初恋でなく、10年前が初恋になるのでは?
まあ、ある意味いちゃもんか・・・。

関係ないことだが、魔物が5体と知ったとき、
敵は、ゴレンジ○ーだ!
と、思ってしまった。(爆)



倉田 佐祐理

隠しキャラ。
はぇ〜。または、ふぇ〜。(笑)
EDがあるが、落とせるとは言えないと思う。ある意味、ONEのカヲル君的(笑)
唐突に彼女のシナリオにはいって、あっけなく終わった感じがする。
やっぱり、舞の補完的役割?ちょっと違うか。
マイペースっていうか、やっぱりボケきゃら(^^;
自分のことを、”佐祐理”と呼ぶ。
しかし、この自分の名前で自分を呼ぶのには意味があるのに感嘆した。
弟の死以降、自分を客観的にみるようになったため。自分の名前で呼ぶ。
本当は”私”と言えるのに・・・
受け狙い(?)で、自分の名前を自分で呼ぶキャラが多い中、ちゃんとした理由があるのははじめてではないか?
明るさの中に。辛い過去がある。王道で、なおかつ短いシナリオだが十分良かった。
まあ、あくまでおまけということで。
シナリオライターの人も、あくまでサービスっていってたことだしね。



美坂 栞

病弱。
ある意味、一番王道。
ボケきゃら・・・じゃない、唯一(笑)
「そんなこという人、嫌いです」
えうー。
病気のくせして、雪の中にいるな!とか、アイス食うな!とかは禁句。
雪の中で寝たら死ぬぞってのも禁句。
禁句ったら、禁句! お兄さんとの約束(笑)
アイスっていえば、思うことがあるが割愛。
見た目的には、一番のヒット。髪型が・・・(爆)
栞のおかげで、奇跡をあゆが起こしてると気づいた。
記念すべきキャラ。
ホントは、主人公と共に病気と闘って欲しかった。
1週間、普通に生活したいと学校に来たのはよかった。
制服の栞が、新鮮でなんか悲しかった。
Kanonのキャラの中で一番精神的に強いのか?
最後までわらってられましたか?
はじめて、つらい笑顔がを知った。泣いてくれた方がよっぽどいい。
最後まで、自分で抱え込もうとする栞が悲しかった。
その栞の優しさが、痛かった。
再会で涙する栞で本当に救われた。
ちなみに、栞のばっどえんどは最凶です(^^;
病気治ってよかったね。
俺も鼻炎がなおらんかなあ。一応、不治の病よ(爆)

総評

原画 3点
CG 5点
シナリオ 5点
操作性 3点
音楽 5点
総合 5点

各5点満点

ポイントは「夢の終わり」
一度必ず、不幸な目に遭うが最終的にはハッピーエンド
やっぱ、ハッピーじゃないとね。
相変わらず、ボケも冴えまくり(笑)シナリオも感動的
俺的に、文句なしおすすめ。


#文章が、堅いのか不真面目なのかわからなくなってしまい、
ですます調に、〜ったが混じる等変な文になってしまいました。
ちゃんとした感想がかけるよう以後精進します。


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