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うどんの起源

 日本の麺は奈良時代に,中国から「索餅(さくべい)」の名で伝わったようです。素材は小麦なのに「餅」の字をあてますが,平安時代に完成した『新撰字鏡』では,「索餅」に「牟義縄(むぎなわ)」の和名をあてています。これは後の素麺(そうめん)のような手延べの麺と思われます。
麺棒,麺板
 では,現在のようなうどんはいつ頃から作られるようになったかというと,平安時代よりずっと後の室町時代からです。なぜかというと,切り麺であるうどんを作るには,麺棒と麺板が必要です。断面が円形の麺棒は古代からあったロクロで作る事ができますが,麺板の方が問題です。麺板は,最低でも1メートル四方で,凹凸のないものが必要なので,平板を切り出せるノコギリと,平面を出すためのカンナが必要になります。それらが発明されるのが,室町時代なのです。切り麺の歴史はそこから始まったのです。

 現在の呼び方である「うどん」は「饂飩」と漢字をあてますが,正平七年(1352年)に編まれた法隆寺の記録である『嘉元記』に,「ウトム」という食べ物が出てきます。これに似た音の食べ物に中国の「昆飩(こんとん)」というものがあり,これは,現在のワンタンに近いものです。このため「ウトム」が現在のうどんに通じるものとは断言できません。しかし,15世紀になると日記類の書物に「饂飩(うんどん)」という言葉が出現し,江戸時代には「饂飩」が絵入りで紹介され,これらは現在のうどんと同じものと断定できます。





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