1.試薬呈色反応による鑑別

繊維名 綿 レーヨン ポリノジック キュプラ アセテート
ヨウ素ヨウ化カリ液 不染 不染 淡い黄色 淡い黄色 黒青緑 灰青 黒青緑 黄褐色
ボーケンステイン 青色 空色 えんじ色 赤茶色 ふじ色 うす青色 青藍色 だいだい色
繊維名 ビニロン ナイロン ビニリデン ポリ塩化ビニル ポリエステル アクリル アクリル系
ヨウ素ヨウ化カリ液 淡い青 黒褐色 不染 不染 不染 黒褐色 微かな黄色
ボーケンステイン 茶色 緑色 肌色 赤紫色 紅色 うす赤色
繊維名 ポリエチレン ポリプロピレン ポリウレタン ポリクラール プロミックス トリアセテート
ヨウ素ヨウ化カリ液 不染 不染 黄〜黒褐色 淡い青 黒褐色 黄褐色
ボーケンステイン 不染 不染 赤色 赤褐色 ぶどう酒色 山吹色

※ヨウ素ヨウ化カリ液 : ヨウ化カリ100gを水100tに溶かし、その中にヨウ素20gを入れ溶
 かして調整する。この液に試料を30秒〜1分間浸した後、十分水洗いし、その色で判定する。
※ボーケンステイン : ボーケンステインの原液5tを100tの水に入れ加熱沸騰させる。この
 中に試料を入れて2分間煮沸後、十分水洗いし風乾燥し、鑑別色と比べる。
 (試料が1g以上の場合は、薄めたボーケンステイン試薬を試料のg数の100倍作り行う。)
 尚、ボーケンステインは、日本紡績検査協会で扱っています。


2.薬品の溶解性による鑑別

試薬 か性ソーダ 塩酸 硫酸 濃硝酸 氷酢酸 アセトン テトラヒドロフラン ジメチルホルルアミド
濃度 5% 20% 70% 100% 100% 特殊溶剤
処理条件 煮沸 室温 室温 室温 煮沸 室温 室温 40〜50℃
綿・麻 × × × × × × × 銅アンモニア
× × × × × 35%塩酸
次亜塩素酸ナトリウム
× × × × × × 次亜塩素酸ナトリウム
レーヨン × × × × × × × 銅アンモニア
銅エチレンジアミン
ポリノジック × × × × × × × 銅アンモニア
銅エチレンジアミン
キュプラ × × × × × × × 銅アンモニア
銅エチレンジアミン
アセテート × フェノール
トリアセテート × × フェノール
ビニロン × × × × × 熱ピリジン
フェノール・クレゾール
ナイロン × × × フェノール
ビニリデン × × × × × × × ジオキサン
ポリ塩化ビニル × × × × × ジオキサン
シクロヘキサン
アクリル × × × × × × 65%チオシアン酸カリウム水溶液
アクリル系 × × × × ジメチルスルホキサイド
ポリエステル × × × × × × × × フェノール四塩化エタン
ポリエチレン × × × × × × × × キシレン煮沸
ポリプロピレン × × × × × × × × キシレン煮沸
ポリウレタン × × × ×
ポリクラール × × × × × × ×
ベンゾエート × × × × × × × 熱メタクレゾール
フェノール
プロミックス × × × × × ×

◎:溶解  ○:かなり溶解  △:わずかに溶解  
×:不溶解  ※:タイプによって溶解性が一致しない