手順
1. 水の入った容器に入れてみて、浮けばポリエチレン(PE)またはポリプロピレン(PP)です。
2. 浮いた場合、PEとPPは酷似していますので経験の少ない方では判別が困難ですが、
同時に比べれば、より滑りやすいのがPEで、滑りが少ないのがPPです。
(但し、PPには糸の状態が異なる物がありますのでご注意ください。:繊維の知識
2、糸の状態による分類 参照)
以下は水に沈んだ場合です
3. サンプル品の表面が綿っぽい場合は、綿・アクリル・ビニロンの可能性が高いです。
4. 綿の場合、燃やしてみると紙の燃える臭いがして、柔かい灰が残ります。
5. アクリルの場合、燃やしてみると特異な異臭がし、黒い塊となります。
6. ビニロンの場合、燃やしてみるとやや薬品のような臭いがし、黒褐色の灰が残ります。
7. サンプル品の表面がつやっぽい(すべすべする)場合は、人絹・ナイロン・ポリエステルの
可能性が高いです。
8. 人絹の場合、燃やしてみると毛髪の燃える臭いがし、黒いもろい灰が残ります。
9. ナイロンの場合、燃やしてみると、とにかくキツイ刺激臭がし、硬い明褐色の灰を残します。
10. ポリエステルの場合、芳香剤のような臭いがし、硬い黒褐色の灰を残します。
(但し、ポリエステルには糸の状態の異なる物がありますのでご注意ください。
:繊維の知識 2、糸の状態による分類 参照)
尚、麻ロープの場合、代表的なものはマニラ・サイザルですが、本来のマニラは現在とても少なく、
大筋はサイザルをマニラの色に染色してあるものです。
マ ニ ラ:麻本来の色に近い麻色をしています。
サイザル:マニラに比べて白っぽい色をしています。
また、綿ロープといって市場に出回っている品にも3種類あります。
@ 純綿ロープ:本来の綿糸100%の品
A 綿ロープ(糊付):紡績メーカーより出されるサイジング残りの糸をリサイクルして作成されている品
(古来よりの品)
B 混紡ロープ:構成成分が綿50%弱、エステル50%弱、スフ・アクリルなどが数%入っている品が多
く、メーカーによっては綿ロープとうたっていますが、焼却時黒煙が出たり、ほかっておいて自然に帰
ることはありえません。燃やすなり、染色すれば一目瞭然です。
他の繊維の場合もございますが、一般的に使用されている繊維ロープは前述の品が大半を占めます。
困った場合には、サンプル品の提出をお願い致します。