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平成24年9月定例会一般質問要旨

問:社会資本の老朽化対策や防災・減災対策の推進を
@ 公明党が提唱している「防災・減災ニューディール」に対する市の認識について伺う。
A 公共施設見直しの進行状況はどのようか伺う。
B 状況調査の中で見直しの概算的な数字が出ているようだが、どのようなものか伺う。
C 他市との比較から蒲郡市の施設数をどのようにとらえているか伺う。
D 今後、公共施設の見直しをどのように進めていくのか伺う。

答:<小林企画部長>
@ 防災・減災ニューディール」政策は、10年間で100兆円を高速道路や新幹線の整備、学校、住宅の耐震化などに投資し、災害に強い国づくりと経済活性化をめざすものと聞いている。公共施設の老朽化に伴う改修工事や増改築なども積極的に取り入れられ、費用の軽減を図るうえでは、今までにない政策と思っている。

A 公共施設の見直しを進めるため、今年5月9日に公共施設見直し検討委員会及び同作業部会を設置した。検討委員会は5月31日に1回目の会議を開催し、主に公共施設の現状把握の仕方について協議した。それにより現在は、施設数、利用者数、改築費用など、各施設の状況調査を進めている。

B 状況調査による見直しの途中の概算的な数値であるが、今後50年間公共施設を現状の規模や数、概ね287施設、589棟のまま維持してくと仮定した場合、建て替え860億円、改修340億円、合わせて大体1,200億円以上かかるという積算になった。平均すると毎年24億円ほどの事業費がかかる試算になる。過去5年間の一般会計の工事費の平均が約14億円であるので、この金額は、今後公共施設の見直しを進めて行くにあたって財政状況を考えると、大変悩ましい金額であると感じている。

C お隣の旧西尾市と比較した場合、人口10万9千人に対して蒲郡市は8万人強、施設数は旧西尾市281施設、蒲郡市は287施設でありますので、人口で比較した場合若干多いかと思うが、それぞれの施設の内容を調査したわけではないが、単純比較では多いと言う状況にある。 今年度中に施設の現状調査を行い、できるならば見直しの優先順位付けまで行うことができればと考えている。

D 次年度以降は、現在公共施設見直し検討委員会の下部組織の作業部会で具体的な進め方について検討を行っている。公共施設を現行の規模や数のまま維持することは、予算的に非常に厳しい数値が出ているので、公共施設の状況調査が済んだら、市民の方に情報を公開し、行政と市民の皆様が情報を共有することにより、今後、公共施設の見直しを進めて行くことが非常に大切なことだと考えている。

問:いじめ問題への対策を
@ いじめ問題を教育委員会としてはどのように考えているのか伺う。
A いじめの実態調査を行っているようだが、いじめの現状を伺う。
B 教育委員会と学校との関係をどう考えているか伺う。
C 教員の負担軽減、多忙化解消に向けて今後どのように取り組んでいくのか伺う。
D いじめに苦しむ子どもたちをなくすための対策をどのように考えているか伺う。

答:<廣中教育長>
@ 教育委員会も文科省のいじめの定義と同様に「いじめられた児童生徒の立場に立って、他者から何らかの精神的苦痛を受けているもの全て」をいじめと捉えている。そして、いじめは「どの学校でも、どの子にも起こりうるもの」という認識のもと、教職員は常に危機意識をもって子どもと接するよう指導している。また、大津の事件はいじめ問題が学校現場、教育委員会、首長部局、警察との連携の必要性、重要性を考えさせるものであり、子どものためにこの四者がどうあるべきかを問いかけている事例ともとらえている。

A 本年度の4月〜7月の調査では、いじめの認知件数、中学校57件のうち、学校の指導により解決したのが37件、指導経過観察中が20件。小学校の33件のうち、解決したものが31件、経過観察中が2件と報告があった。指導経過観察中の件はもちろんのこと、解決した件についても注意深く子どもを見守り、いじめ0をめざして、蒲郡市の全教職員が一丸となって取り組んで行きたい。

B 教育委員会は学校を指導する立場ではあるが、私の行動理念の1つである「現場と思いを共有し、共に歩むコラボレーションの教育委員会」の実現をめざして、学校と教育委員会がパイプを太くし、いつでも報告・連絡・相談ができるような体制を取り、情報の共有化を図っている。そのためにも、学校現場に足を運び、学校や教職員の抱える問題や悩みに対して共に考え、積極的に支援していくようにしている。いじめ問題についても、教育委員会が学校で定期的に開催される「いじめ不登校対策協議会」等に出席し、いじめの実態を把握するとともに、指導の方法等の助言をしてきた。

C 教職員は子どもに寄り添いきめ細かく質の高い教育をおこないたいと願っている。しかし、仕事が広範囲に及ぶため、なかなかそういう時間を確保できず、多忙化につながる現状がある。そのような中、行事を見直したり、会議の精選や簡素化、事務のOA化などで合理化を図り、少しでも時間を生み出している。また、全ての学級で35人以下学級が実現しているので、一学級の児童生徒数が少なく、時間的なゆとりをもって子どもと寄り添うことができる。特別支援教育指導補助員や心の相談支援員、外国語児童生徒語学補助員の配置なども、一人にかかわる時間が増え、きめ細かな指導を可能にしている。こうした工夫や施策によって、生み出された時間は、教育効果を上げるとともに、教員の負担軽減にも繋がっている。しかし、これらはまだまだ十分とは言えない。これからも国や県に教職員の増員を求めて、今以上に子どもたちに質の高い教育を提供したいと考えている。

D 少子化や核家族化などの社会の変化に伴い、人と人とのつながりが希薄になっている。その結果、人とうまく関われない子どもや人間関係づくりの苦手な子どもたちが増えている。そのことがいじめの一つの要因となっている。 そこで、子ども同士、子どもと教師に温かい人間関係、信頼関係を育成することが、いじめの未然防止につながると考えている。各学校では、学級・学年でのレクレーション、体育大会での異学年交流、部活動体験などの小中学校交流、保育園実習、職場体験、老人ホームや身障者施設への福祉訪問など、さまざまな人たちとの交流や体験を積極的に計画・実践している。その中で「他者の気持ちを考えることの大切さ」や「他者と協力することの喜び」など、人間関係を円滑にできる資質や能力を子どもたちに育てている。それらの交流や活動と道徳の授業を連携させ、仲間の大切さや命の大切さなどを子どもたちの内面から掘り起こしている。 また、いじめをはじめ、問題行動については、早期発見早期対応が大切であるので、生活自主ノート(日記)を活用し、子どもたちの日々の心の変化を担任がつかめるようにしたり、定期的に「いじめアンケート」や「教育相談」をおこない、子どもたちの発する小さなサインを見逃さないようにしている。 その他、学年職員室を設けて、授業以外の時間にも子どもに寄り添える環境が、心の居場所となり、いじめの早期発見に努めている学校もある。 いじめが確認された場合は担任だけで対応するのではなく、学年や生徒指導担当教員等が中心となって対策チームをつくり、指導方針を考え、役割分担をし、学校体制で迅速に対応している。関係保護者には、学校の指導方針を伝え了承を得るようにしている。被害者には「絶対守る」という教職員の強い意思を伝え、心のケアを図るようにしている。加害者には「いじめは絶対してはいけない」という強い思いで反省を促し、再発を防ぐ。 そして常に学校・教育委員会・関係機関との連携を念頭に入れ、子どものために何が大切で、何をすべきかを共有化できるようにしている。 以上のような対策をし、いじめを許さない学校づくりを推進している。

問:うつ対策・自殺予防対策の推進を
@ 蒲郡市の現状について伺う。
A 蒲郡市の対策状況について伺う。
B 市の相談窓口について伺う。
C 悩みのある人を早く的確に必要な支援につなぐことをできるようにするために、ゲートキーパーの養成が必要だと考えるが、市の取り組みを伺う。
D 抑うつ状態やうつ病に早期に気づき、受診を促す方法として、質問票を用いたうつスクリーニングがあるが、市の対応を伺う。
E こころの体温計はうつ病の早期発見を促すため、携帯電話やパソコンで手軽に心の健康相談をチェックできるものである。うつ病の早期発見へ「こころの体温計」を導入すべきと考えるが、市の対応を伺う。

答:<鈴木市民福祉部長>
@ 自殺でなくなる方は、全国で3万人を越え、交通事故で亡くなる方より多いのが現状。また、その背景は、自殺企図者の75%の人に精神疾患があり、その半数がうつ病といわれている。自殺者の数は、内閣府の発表で、21年度 県1662人に対して蒲郡市は、17人、22年度 県1583人 市18人 23年度 県1640人 市19人である。また、過去3年の自殺死亡率で見ると当市は、愛知県より高い値が出ている状況である。

A 啓発事業として、平成21年度に精神科病院の医師によるうつ病に関する講演を企業担当者や事業主、民生委員等に向けに、平成22年度は、民生委員向けに福井県の東尋坊で活動するNPO法人の代表から自殺防止に関する講演を行い、平成23年度では、作家の家田荘子さんによる講演を一般市民向けに行った。この他、広報チラシや啓発グッズ等を自殺予防週間やイベント開催時に配布、また、平成23年度からは年に1度、広報がまごおりに特集記事を掲載するなどして広報啓発に努めている。

B 自殺される方の原因は、例えば健康問題、経済・生活問題、あるいは家庭や職場の問題と様々である。そのため、市は福祉課、健康推進課、保健所などの行政機関ほか障害者支援センターや包括支援センターと連携し、情報の共有および適切な機関への誘導等を行っている。しかしながら、自分の悩みを打ち明けられない方たちの対応が急務になっており、身近な相談相手が相談窓口の一歩となっていただく必要がある。

C ゲートキーパーとは、悩んでいる人に気づき、声をかけ、話を聞いて、必要な支援につなげて見守る人のことである。蒲郡市は、市民にとって身近な存在である民生委員さんや健康推進員を活用し、地域の中で悩んでいる人がいたとき、どのように寄り添いサポートしていけばよいかといった役割を担えるよう、今年度3回シリーズで研修を行う予定である。そして、さらに、そこからサポーターを担える人材の輪を広げ、なかなか悩みを打ち明けることができない方たちの窓口となるよう、今後もゲートキーパーの養成を行ってまいりたい。また、人事課と相談し、職員研修の一環として行えるか検討したい。

D うつ病についての正しい知識の普及・啓発や、精神疾患について相談し受診できる体制づくりが必要と考えている。早期発見の一つの方法として、「うつスクリーニング」がある。いくつかの質問項目に答えることにより、うつ病の可能性があるかどうかを自己で確認ができ、スクリーニング結果により、早期の相談や受診につなげることもできる。多くの市民の方に活用していただけるよう、検診通知や保健事業など、様々な機会を通じて周知していく。

E こころの体温計は、インターネット上で、簡単に心の健康についてセルフチェックができるシステムである。県内では、東海市、江南市で導入されている。従って、うつ病を含め心の健康支援が必要な方が増えている現状を踏まえて、導入の効果や財源の確保などを研究し、市民の皆様のニーズに応えるよう、今後こころの体温計の導入について研究して参りたい。

問:ファミリー・サポート・センターの設置は
ファミリー・サポート・センターは「仕事と育児が両立できる環境の整備」や「児童の福祉の向上」を目的として、保育園の送迎や、保育園開始前終了後に保護者の代わりに子どもを預かる、保護者の病気・通院・出産などの際の子どもの預かりや、赤ちゃんの世話など、育児の援助を受けたい方(依頼会員)と、このような育児の援助を行いたい方(援助会員)とで構成されており、子育て家庭を地域で支えていこうという、育児についての相互援助活動を行う会員制の組織である。
@ 平成25年度実施を目指して準備がされているが、事前アンケートの状況と結果について伺う。
A 平成25年実施となっているが、開設時期はいつ頃か。また、今後のスケジュールどうか伺う。
B 準備の中で、今後の課題を伺う。

答:<鈴木市民福祉部長>
@ 市民の利用ニーズを把握するために、保育園や児童クラブの保護者を対象に5月にアンケート実施した。1691人に配布し、1139人から回答あり、67%の回収率であった。特に児童クラブの保護者については、79%の回収率であり、興味があり期待されていることがうかがわれた。 アンケートから、3割の方が「同居の家族以外に子どもの世話を頼める人がいない」と答えられた。また、「ファミリー・サポート・センターが開設したら利用するか」の問いについては、「利用する」と答えた人が76人で、「条件が合えば利用する」と答えた人が661人おり、65%の人がこの事業に興味や期待があることがわかった。

A アンケートの中にも「早く開設してほしい」「開設を楽しみにしている」「もしもの時に、精神的に安心できる環境は、子育て支援事業として欠かせない」という御意見もあり、小学校が夏休みに入る前の7月に開設をする予定で準備をすすめている。 今後の予定としては事業の広報活動をすすめていく。保育園や児童クラブの保護者には、事業の案内ができており、ポスター掲示や広報等でお知らせしていく。その後、会員募集と登録、会員対象の説明会や講習会を実施していく。事業実施要綱や会則の検討はすすめており、現在は利用についての細かな内容について検討している。

B ファミリー・サポート・センター事業が軌道にのっている他市町村の状況を聞くと様々な課題がでてきている。例えば、利用したい理由として「子どもの習い事への送迎」ということがあがっているが、「ファミリー・サポート・センターをタクシー代わりに使っていることへの懸念」「交通費の支払の既定やキャンセルについて」等があげられている。また、病児や病後児、障害児の利用要望がある中で、有償ボランティアである協力会員に専門的知識の必要な支援をお願いすることについては難しい状況であろうとも考えている。これらの課題については、毎月の会議の中で今後も検討していく。





平成24年6月定例会一般質問要旨

問:土地開発公社の健全化を
@ 設立からこれまでの公社の活動についてはどのようか。
A 財務状況に対する認識についてはどうか。
B 今後の公社の存在意義についてはどうか。
C 「三セク債」の活用についての考えはどうか。
D 固定費削減策についてはどのように考えるか。
E 土地開発基金を活用して利息負担を削減することの考えはどうか。
F 春日浦住宅地の販売促進についてはどうか。

答:<井澤総務部長>
@ 蒲郡市土地開発公社は、公共用地、公用地等の取得、管理、処分を行うことにより、市政の発展と市民の福祉に寄与することを目的として昭和49年12月6日に蒲郡市の100%出資(1千2百万円)で設立された。公社の業務は、蒲郡市の依頼に基づいて行う公共用地等の先行取得や公社が自ら行う住宅用地、工業用地の開発分譲がある。これまでに浜町工業用地、北浜埋立事業、大沢工業用地造成事業、春日浦住宅用地造成事業、民成工業用地造成事業などを行ってきた。その他、新市民病院用地、クリーンセンター用地、竹島園地、角穴用地、愛知技術短期大学用地、本宿線、名豊線、五井線、柏原神ノ郷線などの用地買収等を行ってきた。 

A 平成23年度は、約1,937万円の損失を計上した。これは東日本大震災の影響により1区画の販売もできなかったためである。支出した経費としては、蒲郡信用金庫からの借入金による支払利息が約1,656万円、草刈等の管理経費が約281万円あり、これがそのまま損失となっている。貸借対照表上、完成土地等の額は、約12億7,574万円で、平成24年度販売価格の総額は、約15億7,091万円となっており、1区画、販売すると約330万の粗利益がある。経費を上回る土地の販売ができなければ、損失を計上することになり、土地の販売促進をすることが、喫緊の課題となっている。なお、平成23年度末の現金・預金は、約4,320万円で、このままで推移すると平成26年には、資金繰りに行き詰まる。

B 土地開発公社は、地方公共団体が地域の秩序ある整備を図るために必要な公有地となるべき土地等の取得及び造成、これに係る管理等を行うために設立された。現在の公社の業務だけを考えると、春日浦分譲地の販売のみとなっており、存在意義が薄れてきているが、今後、新たな造成事業や道路計画、大規模な公共用地の取得などの計画などを勘案し、土地開発公社を利用すべき機会があるかどうかなどを検討する必要がある。

C 土地開発公社の経営状況は大変苦しいものがあり、土地の売却に力を入れていかなければならないが、経済状況や震災の影響などを考えるとかなり難しいものがある。経営状況の改善のためには、新たに何らかの取り組みを始めなければならない。その選択肢の一つとして、第三セクター等改革推進債が考えられるが、市長の掲げる「堅実な行財政運営」とは、相反するものであり、否定的に考えている。しかし、公社の問題を解決する選択肢の一つとして検討したいと考えている。

D 草刈の時期が集中するため、シルバー人材センターの能力を上回る部分は造園業者に依頼をせざるを得ない状況である。次年度以降も経費節減を図るため、シルバー人材センターの活用を考えて行きたい。また、固定費としては、年間2,100万程度と考えている。これを確保するためには、1年間で7区画以上の販売が必要になる。経済状況が好転しない中で、7区画以上の販売を確保するためには、計画的に市が買い上げるという方法も検討していきたいと考えている。

E 土地開発基金による土地の取得及び処分は、平成19年度以降行っていないが、この間、市の歳計現金が一時的に不足する場合は、繰替運用を行っている。そうした利用も行っているが、土地開発基金自体の存在意義としては、「第2の財政調整基金」であると考えている。今すぐ、具体的な市の課題に対応するというようなことは、この段階で申し上げるという状況にはないが、大きな課題に直面した場合の切り札的なものである。また、この1月に公表をした「財政健全化改革チェレンジ計画」の単純なトレンドでは、平成26年度末で財政調整基金が底をつくとなっているが、これが現実となった場合には、27年度問題も考慮すると、ただちに、土地開発基金を利用するという判断はできないと考えている。しかし、土地開発基金についても、公社の問題を解決する選択肢の一つとして検討したい。

F 蒲郡市WEBサイトへの広告掲載、近隣の岡崎市、西尾市や幸田町などの西三河地域へ新聞折込による宣伝を行っている。また、住宅メーカーへの一括売却や不動産業者に仲介を依頼するなどの方法を再検討したいと考えている。春日浦の土地については、条例で敷地面積が160u以上必要とされており、販売している土地の面積、価格は、最も小さい土地で約192u、1,267万円、最も大きな土地で約279u、1,769万円となっている。住宅を建築したいと考えている方たちにとっては、土地にかかる費用が大きく、春日浦の土地を購入しない、できない理由になっている。そのため、区画を小さくして、より多くの方のニーズに対応することも必要だと考えており、区画変更についても検討するよう考えている。

問:保育料算定時に「みなし寡婦(夫)控除」適用を
@ 蒲郡市における非婚の母子・父子家庭の現状を伺う。
A 蒲郡市の保育料算定について伺う。
ア 蒲郡市における非婚の母子父子世帯の保育料の現状はどうか。
イ 保育料算定時に「みなし寡婦(夫)控除」を適用した場合、どうなるのか。
ウ 具体的には、非婚の母子家庭の保育料についてどのくらい差が生じるのか。
エ 所得税課税世帯の保育料はどうなるのか。
B 蒲郡市の導入に対する考え方を伺う。

答:<鈴木市民福祉部長>
@ 平成24年5月末の児童扶養手当支給状況によると、母子父子世帯は564世帯、その内訳は母子世帯が540世帯、父子世帯が24世帯となっている。また、564世帯の内、37世帯が非婚の母子父子世帯となっている。

A
ア 保育料は、児童と同一世帯に属し、家計の中心となっている父母またはそれ以外の家計の主宰者の前年分の所得税額または前年度分の市県民税額の階層区分と入所児童の年齢区分によって算定している。平成23年7月の現況届提出時では、非婚の母子・父子世帯の内、保育園入所に該当する保護者(母)は13世帯、うち所得税課税世帯は2世帯で保育料を徴収しており、残る11世帯は市民税、所得税非課税の母子世帯のため保育料はゼロ(免除)となっている。

イ 母子・父子世帯に対する税制上の制度には、所得税法及び地方税法で寡婦(夫)控除制度があり、所得税は27万円、地方税は26万円が控除される。なお、合計所得金額が500万円以下で扶養親族である子を有する「特別寡婦」については、所得税35万円、地方税30万円がそれぞれ控除される。現行の法制度は戸籍上の婚姻が条件となっており、その後、死別または離婚などの理由がある寡婦(夫)に限定されて適用される制度であり、非婚の母子父子の場合は、制度として想定されていない。「みなし寡婦控除」を適用している自治体においては、税制上の優遇措置を行うものではなく、非婚の母子父子を寡婦(夫)とみなして保育料を算定することで子育て支援の充実を図る、ことを目的としている。婚姻後の死別・離婚等による母子家庭で扶養親族の子を有するがゆえに寡婦控除の適用を受けている母親と、非婚の母子家庭であるがゆえに扶養親族の子を有していても寡婦控除が受けられない母親とでは、保育料に差が生じることがあるので、「みなし寡婦控除」を適用すれば、その差はなくなるものと考える。

ウ 例えば、離婚による母子家庭の母親で、扶養親族の3歳の子が1人、平成23年分(住民税は平成24年度分課税)の給与収入が160万円=給与所得95万円とし、社会保険料控除25万円、特別寡婦控除35万円、基礎控除38万円で、所得控除の合計金額を98万円とした場合、合計所得金額95万円は所得控除の合計金額98万円を下回るので、所得税は非課税となる。また、地方税法第295条第1項第2号の規定により、合計所得金額が125万円以下の寡婦は住民税も非課税となり、保育料はゼロ(免除)となる。これに対し、同じ給与収入状況の非婚の母親で、同じ年齢の子(3歳)を有する場合には、今回の税制改正により所得税は課税となるが、住民税は均等割のみの課税となる。しかしながら、保育料算定においては、(引き続き扶養控除があるものとみなして)税制改正前の控除額にて計算するので、所得税は非課税、住民税は均等割のみの課税となり、保育料は、月7,500円、年間90,000円となる。

エ 先ほどの所得税課税世帯2世帯については、所得がそれなりにあることから保育料は、それぞれ月額24,000円(年額288,000円)となっているが、ここに「みなし寡婦(夫)控除」を適用した場合、保育料は、月額16,000円(年額192,000円)となり、月額8,000円(年額96,000円)の減免(2人で年額192,000円)となる。

B 保育料の算定に、非婚の母を対象として寡婦控除を適用する「みなし寡婦控除」を導入した場合、算定の基礎となる税額が減額されるため、保育料が軽減される場合がある。 所得税法では非婚の母に対する寡婦控除は認められておらず、また全国的にもこの「みなし寡婦控除」の適用は事例が少なく少数の自治体にとどまっている状況にあるが、子育て支援の更なる充実を図るため、関係部署とも協議をしながら、前向きに検討してまいりたい。





平成24年3月定例会一般質問要旨

問:行財政改革の推進を
@ 「新蒲郡市財政健全化改革チャレンジ計画」が1月に策定されたが、計画の策定の仕方について伺う。
A 歳入、歳出の目標値は平成25年、26年において取組みによる改善が図られ、目標が達成できる内容であるが、具体的な取組みをどのようにしていくのか伺う。

答:<山口総務部長>
@ 将来にわたって持続可能な財政構造の確立を図るために策定して、目標として、
T 今後の収支見通しで見込まれる単年度収支不足の解消
U 将来世代への負担を先送りしない財政運営のため、臨時財政対策債を除き、市全体の市債残高を10%削減を掲げている。
中期的な財政収支の推計は、今後の収支の見通しのうち、歳入は、平成22年度の決算、平成23年度の決算見込み及び最近の経済状況等を加味し、推計を行っている。歳出も、各年度に予定される事業の積み上げで推計をしているのではなく、平成22年度の決算、平成23年度の決算見込み及び最近の経済状況等を加味し、推計を行っている。

A 計画のなかでは、歳入の確保の取組みとして、市税等の収納率の向上、産業立地の推進、未利用地の売却・貸付等の有効利用、受益者負担の適正化、新たな財源確保対策を掲げ、歳出の削減の取組みとして人件費の抑制、事務事業の見直し、補助金等の見直し、投資的経費の抑制、公共施設の適正配置、市債発行の抑制と公債費の平準化、他会計繰出金の抑制を掲げている。 市税等の収納率の向上については、債権管理条例及び債権管理マニュアルなどにより、市民負担の公平性を確保し、公正性を担保するために、債権管理について適正な事務処理を行い、収納率等の向上の取り組みを徹底していく。 産業立地の推進は、1月に行った企業用地に関するアンケートの調査結果を基に、企業用地確保に係る検討を実施していく。 受益者負担の適正化については、使用料等見直し検討委員会により検討をしていく。 歳出削減のより具体的な取組みについては、事務事業の見直しにおいて、今年度、試行的に実施した事業仕分けを本格的に実施できるよう検討していきたい。また、補助金等の見直しについては、事業仕分けだけでなく、補助金等見直し検討委員会により検討をしていく。

問:財源の確保を
@ 市税等の収納事業について、次年度以降の取り組みについてはどのように考えているのか伺う。
A コンビニ収納の導入予定は何時なるのか。また、ペイジーの同時導入について考えを伺う。

答:<山口総務部長>
@ 平成23年度に発足した愛知県東三河地方税滞納整理機構の蒲郡市の状況については、1月末現在で63件、3,642万円を引き継ぎ、2,122万円を徴収し58.5%の徴収率となっている。引き続き平成24年度も継続する。また、個人市県民税については地方税法第48条による県の直接徴収の依頼をしており、今年度は1月末現在で市県民税の本税で1,316万円を徴収しており、引き続き平成24年度も依頼をしていく。 また、平成24年度の新規事業として市税の現年課税分の収納対策として、臨時職員による初期未納者に対する電話催告を実施していく。

A 平成24年度予算案の策定を検討する中で、二重投資を避けるため蒲郡市が進める情報システムの最適化事業による平成27年1月の税のシステム更新に合わせてコンビニ収納の対応を準備していきたい。 マルチペイメントネットワーク(ペイジー)による収納の導入については、平成23年7月現在の調査資料によると、全国1,747市区町村への調査で実施団体は27の市と区で1.5%程の導入状況となっている。愛知県内では名古屋市、豊田市、知立市の3市という状況である。 コンビニ収納とペイジーを同時に導入することによる初期費用の軽減はあるが、ペイジーについてはまだ課題がある。平成24年度ではハガキ形式の口座振替依頼書による口座振替の推進を予定しており、ペイジーについてはクレジット収納とともに今後他市町村の動向を見守っていきたい。

問:公共施設の適正配置推進を
公共施設の適正配置における公共施設白書の策定と計画の策定について考えを伺う。

答:<山口総務部長>
公共施設白書を策定し、公共施設の現状の把握をすることは、大変重要であると考えている。 また、施設の建替え、改修については、猶予のできない時期になってきている。現在、各施設の所管課において、どのような形で施設の建設や改修を進めていくかを検討している。 今後は、これらの検討を踏まえ、公共施設のあり方や今後の整備計画などについて、幅広い議論を 進めていきたい。検討に入る時期については、新年度に入ればとりかかるべきだと考えている。

問:蒲郡市民病院改革プランの推進を
「蒲郡市民病院改革プラン」の評価の概要はどうか。また、今後の取組はどうか伺う。

答:<大場市民病院事務局長>
病院改革プランには、経常収支比率・職員給与費対医業収益比率及び病床利用率の三つを基本指標とし、それぞれ数値目標及び達成目標年度を定めているが、プランの最終的な目標は、経常収支比率が100を超えること、すなわち経常収支の黒字化である。 繰入金を毎年度減らしながら、経常損失が増加していない状況は、経常収支の黒字化という最終目標には到達していないが、成果は得られていると考える。
国は、引き続き、経営改善に向けた取組みを着実に実施する必要があること、特に、プランの経営指標に係る目標値に達成しない見込みの病院については、早急に改革プラン全体を抜本的に見直す必要があることとしている。 当院では、黒字化こそならなかったものの、コメディカル部門での2交代制勤務導入や病院職員の健康診断の自院での実施に加え、次年度からはDPC制度への移行や地域医療連携室の立ち上げなどこのプランに基づき、具体的にいつくか動きだした。 プラン最終年度を迎え、これまでの実績をまず院内においてきちんと評価・分析を行うとともに、4月からの診療報酬改定の内容も確認・検討し、従来のプランの内容を踏襲しながらも、新たな中期計画を策定中である。

問:国民健康保険財政の安定運営を
@ 平成24年度予算と基金の取り崩し状況について伺う。
A 基金の残高と今後の見込について伺う。

答:<鈴木副市長>
@ 本年度の予算は、国民健康保険事業基金を2億6,805万9千円取り崩す予算となっている。平成24年度では、更に、残りの基金すべて取り崩して財源に充てることにより、医療分の税率改正は行わない考えである。また、繰越金と基金取崩額を除いた平成24年度の単年度実質収支は、3億円強の赤字となる見込みである。

A 平成24年度当初段階での基金残高は、2億円強となる。この残高を全額取り崩して、平成24年度予算の財源とするので、平成24年度末は、この年度積立予定額の3,000万円程度が残額となる見込みである。 リーマンショック後の景気悪化による大幅税収減からの回復が見込めず、1年に2億円を超えるような基金取崩しが必要となった結果として、このような額となったものである。 平成24年度は、基金をすべて使っての予算であり、平成23年度決算で、最終的に1億円以上の基金取崩しとなった場合には、平成25年度は税率改正をお願いせざるを得ない状況と考えている。

問:防災・減災対策の推進を
@ 3・11東日本大震災から一年目を迎えるが、大震災を受けて、今年度どのような対策を実施してきたか伺う。
A 今後はどのような対策を実施していく予定か伺う。

答:<稲葉市長>
@ 津波対策として、8月に既存のハザードマップに海抜10mのラインと避難場所の海抜表示を追加したマップを全戸配布した。11月には、電柱への海抜表示について、スポンサー付の看板設置の取り組みを開始し、今年度中に約20本の中電柱に設置できる見込みである。12月には、市は116箇所の公共施設に海抜表示を行った。
東三河地域防災研究協議会の取り組みとして、東三河地区の津波歴史調査と各市の標高等がわかる津波避難地図の作成を行っており、間もなく完成しる。
遠隔地との協定締結として、8月に友好都市である沖縄県浦添市と「災害時の情報発信に関する応援協定」を締結し、先月2月には、岐阜県高山市と「災害時相互応援協定」を締結した。
情報発信の手段のひとつとして11月から、(株)NTTドコモの緊急速報「エリアメール」を導入し、現在、他の携帯電話事業者(KDDI、ソフトバンクモバイル)とも登録の手続き中である。平成24年2月には、形原漁港地区に防災行政無線子局(屋外拡声器)を設置した。
風水害、高潮対策として海岸線すべての排水路、ひ門等を調査し台帳を整備した。防潮扉の閉鎖については、優先順位を見直すとともに、常に閉鎖しておく防潮扉を追加した。
避難所対策として市が備蓄している物資の中から乾パン、アルファ米、簡易トイレ、などを愛知県を通じて宮城県に提供したが、これらの物資の補充にあわせ、新たに5年保存可能な飲料水の備蓄を開始した。
また、避難所開設担当職員の一部を対象にHUG(避難所運営ゲーム)を実施した。
計画・マニュアルの策定、見直しとして、地域防災計画、水防計画、津波避難計画の見直しを行った。特に津波避難計画では避難目標地点及び避難場所の見直しを行った。

A 津波対策として、引き続き電柱や公共施設等への海抜表示を進めていく。あわせて、津波避難ビルの指定をすすめる。24年度では5箇所分の津波避難ビル看板の設置費用を予算計上した。
情報発信としては、防災ラジオの難聴対策として、簡易型室内アンテナを利用しても聞こえない方のために、屋外アンテナの助成販売設置を実施していく。
避難所及び被災者対策として、自然還元型トイレについては、24年度で全中学校への設置が完了する。また、過去に3回実施したボランティアコーディネーター養成講座を再開する。被災者支援システムを被災後すぐに活用するために、事前に住民基本台帳システムと連携しておく必要があるため、連携に係るシステムを東三河3市1町共同で開発する。
計画・マニュアルの策定、見直しとして、災害時要援護者避難支援計画(全体計画)、BCP(事業継続計画)の策定を進めていくとともに、既存の計画、マニュアル等も随時見直していく。

問:蒲郡市耐震改修促進計画の推進を
@ 耐震改修促進計画の概要を伺う。
A 平成24年度の耐震化の推進はどのようか伺う。

答:<安藤建設部長>
@ 耐震改修促進計画は、耐震改修促進法に基づき、緊急性が指摘されている大規模地震による被害の軽減を図る目的で、平成19年度に計画期間を平成20年度から平成27年度とし策定した。本計画の中間年にあたり、住宅・建築物の耐震化の進捗状況等の確認と照査を行い、計画の再検討と見直しを行った。本計画では、平成27年度の耐震化の目標は、住宅を90%とし、市有建築物については100%を目指す。現状は、住宅54%、市有建築物75%となっている。 今後も目標達成に向け愛知県と連携を図るとともに民間住宅所有者への普及・啓発活動を推進する。

A 無料による耐震診断は、平成24年1月末現在1,845件実施しており、蒲郡広報等でのPRや出前講座の開催などで診断件数の促進に努める。  耐震補強助成は、平成24年1月末現在84件と耐震化が進んではいないが、東日本大震災の発災や助成額の変更に伴い本年度は、11件の申請を頂いた。平成24年度は助成制度の変更も予定されており、申請件数に対応すべき、助成枠を増やす等促進に努める。  耐震シェルター設置は、平成22年度から行い、本年度予定件数の2件を実施した。設置に伴う自己負担も小額で工事も短期間で済み、耐震補強工事に比べて安価で命を守れると、市民の方にも大変好評で、今後も推し進めたい。

問:子育て支援の充実の充実を
@ 低年齢児の入園希望が増えているが、低年齢児保育の充実について、どのように考えているか伺う。
A ファミリー・サポート・センター事業の実施計画と今後の予定はどのように考えているか伺う。
B 保育園第三者評価は、24年度に公立保育園で実施の予定であるが、評価を受けることで、どのような効果があるのか伺う。
C 保育施設の老朽化への対応について、保育園整備のあり方をどのように考えているか伺う。

答:<鈴木副市長>
低年齢児保育については、現在10園で340人の受け入れをしている。来年度は、西部保育園で1・2歳児、南部保育園で0歳から2歳児の受け入れを行っていく。 これにより、ほほえみプラン21の後期計画の目標として示してある、低年齢児の受け入れ数、「391人」は達成できるものと考えている。

A ファミリー・サポート・センター事業は、育児の援助を受けたい人、援助を行いたい人がそれぞれ会員登録をしまして、困った時に会員相互で助け合う仕組みである。また、センターは子育てを地域で相互援助するお手伝いをする組織となる。
来年度には、この事業開始のための準備期間として、主に、事業の広報と会員募集・講習会等を実施していく。そして、地域の方々やボランティアのお気持ちのある方、関係機関のみなさんのご意見やご協力をいただきながら、平成25年度実施を目指して、準備をすすめてまいりたい。

B 公立保育園でも第三者評価を実施するが、この評価を受けることのメリットは、「提供するサービスの質について改善すべき点があきらかになる」、「サービスの質の向上の具体的な目標設定が可能になり、職員における課題の共有化ができる」等があげられる。 組織の対内的な効果だけでなく、「利用者からの信頼の獲得と向上が図られる」という対外的な効果を期待して、この評価を受けていく予定である。

C 市内の保育園舎は、昭和40年代以降に整備されてきており、ご案内のとおり老朽化が進んでおり、改修が必要となってくる時期を迎えつつある。 少子化が進む一方で、低年齢児保育の需要が年々拡大するなどの現状も把握しながら、計画的に整備する必要があると考える。 担当には、早期に保育園舎の整備計画についての素案をまとめるよう指示がしてある。 現在、「子ども・子育て新システム」をはじめ、保育制度そのものが大きな転換期を迎えており、これらの動向も見据えながら、市全体の施設整備との関連の中で、順次計画的に進めてまいりたい。

問:障害者福祉の推進を
@ 第3期障害福祉計画を策定中であるが、重点をおく事業は何か。また、その事業を進めていく具体的な方策は何か伺う。
A 発達障害児についてどのように現状を把握し計画を策定したのか。また今後の課題についても伺う。

答:<鈴木副市長>
@ 第3期障害福祉計画の特徴は、相談支援体制の再構築と機能強化にある。 蒲郡市では、障がい者の方の相談支援については「蒲郡市障害者支援センター」が相談支援事業所として対応をしている状況である。 障害者自立支援法などの法律により、障害福祉サービスを利用する全利用者に対して、「サービス利用計画」を策定することになり、約400名の方々について、今後3年間の移行期間中に対応していく。今後、市内の民間事業所と協議を進め、平成25年度には市内8事業所と相談支援事業所を増やしていく予定である。 さらに、「蒲郡市障害者支援センター」を「基幹相談支援センター」と位置づけ、各相談支援事業所が作成した「サービス利用計画」の平準化や適正化を進めていくことや、連携体制の強化を担っていく。さらに、地域移行支援や地域定着支援、成年後見制度利用支援、障害者虐待防止など様々な機能を持つことになる。 この他、地域での生活を支えるサービス支援や地域移行の基盤となるケアホーム等の整備も課題として、関係者と検討し充実を図ってまいりたい。

A 関係事業所や当事者団体の方々とのインタビュー調査を実施し、発達障害の関係事業所や団体にも参加していただいており、長期休暇の預かり事業の充実やサービスの充実、連携強化などの意見を頂いた。 これまでの児童デイサービスや日中一時支援事業などに関して、一定の評価をいただいているが、発達障害児やその疑いのあるお子さんが増え、関係機関との連携が必要とされてきている。そのため、現在、保健センター、児童課、学校教育課、福祉課、児童デイサービス「ふれあいの場」の事業所と2ヶ月に1回のペースで「発達支援関係者会議」を開催し、療育が必要なお子さんをいかにして関係機関にスムーズにつなげていけるかの方策等を研究している。 母親の「障害」ということばに対する抵抗感や増加する発達障害児の療育の場の確保およびライフステージごとの相談窓口の周知などが課題としてあげられているが、関係機関との連携強化を行い一貫した支援が行えるよう努力していく。

問:保健事業の充実を
@ がん検診の受診状況と受診率向上に向けた対策はどうか伺う。
A 子宮頸がん予防ワクチン、ヒブワクチン及び小児用肺炎球菌ワクチンの3ワクチン接種が実施され、1年になるが、実施状況及び実績、平成24年度の方針と周知について伺う。
B 高齢者用肺炎球菌ワクチンは重症化しやすい肺炎球菌による肺炎全体の8割以上を抑えることができる。また、一度接種すれば、効果が5年以上持続するのも特徴である。 肺炎球菌ワクチン接種は一部の病気を除いて保険適用とはならない。全額自己負担が原則で、接種費用は6000〜8000円程度と医療機関によって異なる。 日本ではその予防効果の高さから、全国660市町村が先行して公費助成を行っている。近隣市町でも公費助成を行っているが、実施状況と市の考えを伺う。

答:<鈴木副市長>
@ がん検診の受診状況は、1月末の状況を昨年同期と比較してどの検診も受診率が軒並み上がっている。 肺がん検診は、2,604人から2,772人に6.5%増、胃がん検診は、2,167人から2,297人に6.0%増、大腸がん検診は、2,457人から2,838人に15.5%増、前立腺がん検診は、449人から509人に13.4%増、乳がん検診は、582人から803人に38.0%増、子宮がん検診は、978人から1,178人に20.5%増となっている。 原因としては、乳がん、子宮がん及び大腸がん検診については、特定年齢の方を対象とした無料クーポン券による受診が増加したこと、特に、乳がん、子宮がん検診においては「女性特有のがん検診事業」が市民へ浸透してきたためと考えている。他の検診についても、PR効果が現れてきている。
受診率の向上に向けた主な対策は、市と蒲郡信用金庫、アフラックの3者で、がん検診受診率向上プロジェクト協定を結び、がん検診のPR、がんセミナーなどを計画している。また、集客力のある市内のイベント等に出向き、特定健診とがん検診の同時受診も積極的にPRしていく。 平成24年度では、特定健診や後期高齢者医療健診とがん検診の受診券を一つにまとめ、同時受診を勧めるための仕組みづくりをし、さらなる受診率の向上を図ってまいりたい。

A 子宮頸がん予防ワクチン、ヒブワクチン及び小児用肺炎球菌ワクチンの3ワクチン接種は、平成23年2月21日から一部の対象年齢層に対して開始し、平成23年度からは、子宮頸がん予防ワクチンについては、中学1年から高校1年年齢相当の女子に、ヒブ及び小児用肺炎球菌ワクチンについては、生後2か月から5歳未満児を対象として接種を実施している。 平成24年1月末現在の接種率は、子宮頸がん予防ワクチンが86.5%、ヒブワクチンが53.4%、小児用肺炎球菌ワクチンが58.7%といった状況である。 平成24年度は、国からの通知を受け、子宮頸がん予防ワクチンについては、中学1年生から高校1年生相当年齢の女子、ヒブ及び小児用肺炎球菌ワクチンについては、本年度と同様に、生後2か月から5歳未満児を対象に実施する予定である。 平成24年度の新規接種対象者には、個別の通知を予定している。本年度に1回以上接種している方には、残りの接種回数分の予診票を自宅に郵送し、また、本年度の対象者で、接種をされていない方については、広報及び子供予防接種週間に合わせて、接種勧奨の案内を送付したり、医療機関に周知ポスターの掲示等をする。  

B 肺炎は、がんや心疾患、脳血管疾患に次いで、日本人の死因の上位を占めている。平成22年の統計によると、蒲郡市で、肺炎で亡くなられた方は78人と、4番目に高い死因となっている。 肺炎は、抵抗力の弱い高齢者にとって怖い病気の一つで、その予防に肺炎球菌ワクチンの接種が有効とされている。 近隣市町の実施状況では、平成22年度から田原市が70歳以上の方を対象に接種費用のうち2,000円を助成している。平成24年度からは、豊川市と新城市が、それぞれ3,000円の助成を予定していると聞いている。 蒲郡市においては、平成24年度当初予算には計上していない。市単独財源の問題もあり、愛知県後期高齢者医療広域連合の肺炎球菌ワクチン予防接種補助事業の状況なども確認し、検討してまいりたいと考えている。

問:都市基盤の整備の充実を
@ 形原西浦線の整備状況について伺う。また、西中田交差点における事故件数と交差点改良の進捗状況について伺う。
A 羽栗池東土地区画整理事業では調整池を廃止し地区外排水路の整備を行うが、羽栗池東土地区画整理事業の進捗状況と今後の予定について伺う。

答:<安藤建設部長>
@ 形原西浦線の整備状況は、形原町西中田地区から西浦町西向山の県道東幡豆蒲郡線までの区間、延長1,420mのうち1,240mが今年度中に完成する。残すところ県道東幡豆蒲郡線との交差点手前、延長180m区間が未整備区間となっており、現在、未買収用地も1件あるが引き続き交渉を重ね、平成24年度事業で県道東幡豆蒲郡線まで完了する。事業としては、平成24年度の供用開始に向け、概ね順調に推移している。
形原町西中田の交差点における交通事故の発生件数ですが、平成21年4月から平成24年1月までの人身事故が20件、物損事故が30件で合計50件となっており、事故防止対策のために蒲郡警察署との協議により、交差点の見通しの改善や交差点のカラー舗装等を行った結果、昨年は前年に比べ減少している。
信号機設置に向けた交差点改良については、公安委員会との協議を基に必要な用地買収を行っているが、関係する地権者3名の方において昨年8月に用地境界立会いを実施し、今年1月から用地交渉を行っている。 本年度1名の方については調印済であり、残り2名の方についても補償交渉を継続して行い、早期に信号機が設置できるよう努力していく。

答:<木俣都市開発部長>
A 平成21年12月に事業認可された羽栗池東土地区画整理は事業開始から3年度目になる。事業進捗は平成23年度末事業費ベースで40%になる見込みである。現在、調整池を廃止し、廃止に伴う地区外排水路の整備及びこれらに伴う事業期間を1年延伸し平成27年3月迄となる事業計画の変更を行っている。事前協議も終わり4月下旬認可予定である。また、仮換地指定については、事業計画変更にあわせた作業を進めているので8月頃に予定している。
組合の事業計画では排水対策として調整池を計画していたが、地域住民から調整池の設置に反対の意見がだされ調停を進めてきた。この対応策として組合から負担金による地区外排水路整備の依頼があった。双方で協議した結果、組合は地元との良好な関係を築くため、市としては双太山排水区の整備促進ができるため、調整池の代替として組合施行地区界から双太山雨水幹線がある国道247号の大坪交差点までを羽栗排水路として平成24年度に予定するものである。 排水路の工事は今年の3月に地元説明会を行い、県・警察等関係機関との協議を経て夏頃に発注し、年度内の完了を予定している。

問:高齢者、若者のための足確保を
平成24年度予算に公共交通基礎調査とあるが、今後の事業展開をどのように考えているか。 また、調査は、いつから行うのか伺う。

答:<山口総務部長>
今後の事業展開は、調査を基に、コミュニティバスを走らせるのがよいのか、割引タクシー制度を発展されるのがよいのかなどの方向性を決めていきたいと考えている。また、形原地区からはコミュニティバス運行についての要望書も出てきているので、まずは、モデル的に形原・西浦地区で実施することも検討したい。 コミュニティバスは、利用されることが重要であり、安易な導入では続かないので、行政主導ではなく地域主導での実施が望ましいと考えている。また、実際に実施していくにあたっては、国の補助を活用するためにも協議会等を設置し、「蒲郡市生活交通ネットワーク計画」を策定する必要がある。今後、地域の気運が高まってくれば、年度内でも補正予算で協議会を設置し、基礎調査と合わせて、協議会にも諮りながら検討していきたいと考えている。24年度になったら基礎調査と平行して、近隣の市町の状況などについても、訪問するなどして研究していきたい。

問:緊急雇用創出事業で雇用の確保を
緊急雇用創出事業基金の平成24年度事業内容について伺う。

答:<市川産業環境部長>
緊急雇用創出事業は東日本大震災により被災された方々の雇用の場の確保を図るため、重点分野雇用創造事業等の要件緩和が行われ、事業期間が平成24年度末となり、新たな事業を実施することが可能となった。 本市では、重点分野雇用創出事業として、不法投棄等対策事業費12,000千円を計上し4人の失業者の雇用を図る。 また、重点分野に限らず東日本大震災等により被災した失業者に対する雇用が補助対象となるため、安全安心課で失業中の市内在住の被災者2名を採用し庁舎内等行政補助事務費3,164千円の予算計上をしている。 国の第3次補正予算で基金の財源となる緊急雇用創出事業臨時特例交付金が交付されることになり、産業振興課による委託事業として、教育環境から離脱し、社会から距離を置いた若者に学び直しをとおして、就学、就業に結びつける若年者継続教育支援事業6,770千円を計上し、講師として失業者2名の雇用の確保を図る。

問:食育の推進を
食育推進計画を策定するが、今までの計画の概要及び取り組み、今後のスケジュールについて伺う。

答:<市川産業環境部長>
平成23年度の食育推進の取り組みは、子ども農業教室を10月3日から12月5日までの期間で、延べ13日をかけて、市内小学校3年生を対象に13校、26学級、709名の児童が参加し、神ノ郷町にあるJA蒲郡市総合集出荷場見学と豊岡・三谷ほ場整備地区内の砥神山収穫体験園でのみかん狩りを行った。また、農林水産まつりと合同で食育フェスタを2月4日・5日の2日間開催した。啓発グッズとして蒲郡市食育推進計画マスコットキャラクターである「たべた君」の風船を、イベント会場で配布している。 計画策定は、市民の意見を反映させるため、蒲郡市食育推進計画推進委員会設置要領に基づき委員会を設置し、市民アンケートの実施、アンケート結果をもとに委員会での話し合い、協議を経て行われる。また、現計画では、計画期間の最終年度に進行管理と評価を行うことになっているので、この評価を踏まえて計画を立案していく。 尚、国の「第2次食育推進基本計画」や、愛知県の「あいち食育いきいきプラン2015」と整合性を図りながら策定していく。

問:新規就農者確保の推進を
新規就農者確保対策として、新規就農総合支援事業に対する蒲郡市の対応と今後のスケジュールについて伺う。

答:<市川産業環境部長>
新規就農対策として青年就農給付金があり、これには準備型と経営開始型がある。準備型は県が認めた研修施設において、原則として45歳未満で独立・自営就農または雇用就農を目指す者に対し、研修期間中について年間150万円を最長2年間給付するものである。経営開始型は地域農業マスタープランに位置づけされている原則として45歳未満の独立・自営就農者について、年間150万円を最長5年間給付するものである。 本市の対応は、地域農業マスタープランの作成に向けて、農業者及び農業経営を目指す人たちに対してマスタープランの周知を広報や啓発パンフレット配布で行い、また、今後の農業に対する意向のアンケート調査を行い、情報を収集し、地域ごとに地域農業の将来像などを話し合い、市で原案を作成し、地域農業再生協議会等を中心に検討会で原案の妥当性等を審査・検討を行い、地域農業マスタープランを作成する。マスタープランが作成されますと経営開始型の青年給付金や農地集積協力金の交付申請が行えるようになる。これらの事務経費につきましては戸別所得補償経営安定推進事業として国庫補助申請を行う予定で、準備が出来次第補正予算案を計上すべく準備を進めている。






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