蒲郡市議会議員
公明党
松本まさなり


平成18年9月定例会一般質問要旨
中心市街地活性化における支援措置は

@ 既存の基本計画の総括についてはどのようか。
A 改正法による認定申請についての考えはどのようか。
B 西浦商店街で組合の解散が決り他の商店街でも同様の動きがあるようだが、影響と今後の対策についてはどのようか。

答:<宇野産業環境部長>
@ 蒲郡市では、平成13年3月に「蒲郡市中心市街地活性化基本計画」を作成した。この基本計画では、蒲郡駅付近を中心とした市街地227.3haを区域と定め、「市街地の整備改善のための事業」と「商業等の活性化のための事業」を柱にして59事業のハード、ソフト事業を基本計画に掲げ、事業の推進が図られて来た。総括として、鉄道高架事業や中央通り整備事業、蒲郡駅南土地区画整理事業等々が目に見えてきたが、継続事業及び未整備事業も残っているので、今後の確実な事業推進が必要であると感じている。また、TMO事業の実施によって、「商業等の活性化」の主役である商店街及び商店がやる気を起こして、個々の事業を継続実施していることに大きな評価をしている。今後も引き続き、商店街との連携を蜜にしながら、地道な事業継続をすることによって、商店街及び商店が少しでも賑わいある街になるよう引き続き努力してまいる。

A 改正前の中心市街地活性化法が目的としていた2本柱の「市街地の整備改善」及び「商業等の活性化」だけでは中心市街地の活性化対応策となっていないとの反省から、これらの支援措置の拡充に加え、「住宅供給、居住環境の向上」及び「都市福利施設の整備」などの支援措置を追加することよって、中心市街地における「都市機能の増進」「経済活力の向上」をはかる総合的な支援法へと内容が改められた。現在のところ国の基本方針の内容等が分からない状況でもあり、基本計画策定については、白紙の状態であるが、商工会議所との連携を図りながら、庁内7課で構成する勉強会を立ち上げ、去る8月10日に第1回目の勉強会を開催した。勉強会の目的は、まちづくり三法関係の情報収集及び情報の共有化、そして法改正が新たに求めている中心市街地への定住人口の集積、交流人口の増加を推進する個別事業の有無と実効性の是非を検討して、基本計画の策定及び認定申請についての方向性を見出していきたいと考えている。

B 西浦商店街については、解散慰留に努めたが既に市商店街振興組合連絡協議会も脱退されこの秋解散総会と伺っている。解散の理由を伺うと商店の後継者が無く組合役員のやり手が無く組合の運営が出来ないとのことである。他の地区も同様の理由で解散を考えているようである。西浦商店街が解散したことにより商業まつり、マイバック持参運動等商店街振興策の市内全域での展開ができなくなり、市の商店街支援策も難しくなって来ている。今後の商業支援を考えると市全域の組織の再編たとえば、市全域でやる気のある商店で一本化した商店街振興組合を立ち上げるとか、同業者組合を主とした商店街振興組合を立ち上げるなどが必要ではないかと考えている。今後、各商店街や商工会議所と研究して商業活性化に有効な組織と支援策を探ってまいりたい。


障害者自立支援法施行後の取り組み状況は

@ 10月の本施行に向けて障害認定調査、審査会、地域生活支援事業への取り組みなど準備の経過と内容はどうか。
A 今年度中に市町村障害福祉計画を策定するようになっているが、どのような段階で進めているのか。また、蒲郡市としてはどのような特徴を持った計画を策定するのか。
B 国は自立支援法の円滑施行に向け、障害者負担の軽減等について追加措置を講じるとのことであるが、市内の障害者に適用の対象者がいるのか。

答:<鵜飼市民福祉部長>
@ 10月からの本施行に向け準備を進めているが、まず、障害認定調査については5月から実施し、介護給付対象者104名、訓練等給付対象者7名の計111名の方を調査し、8月末で一応終了した。現在は新規に申請される方について調査に出向いている。審査会は、6月中旬から週1回ごとに2つの合議体で交互に開催し、1回の審査会で5件から10件程度の審査を行った。審査会の委員構成は、医師、保健士、精神福祉士、看護師、障害者施設指導員の方をお願いしている。これまでに、介護給付対象者104名中、8月末の審査会で87名の審査を終了しており、残り17名の方は9月末までに認定審査を終える予定で進めている。地域生活支援事業への取り組み状況は、市町村の必須事業として、1、相談支援、2、コミニケーション支援、3、日常生活用具給付、4、移動支援、5、地域活動支援センター事業の5つがあるが、いずれも市町村の裁量で地域の実情にあったやり方で行うことになっている。しかし、内容や費用負担等で、近隣市町との格差が生じないように、東三河南部圏域の市町で頻繁に連絡調整会議を行い、実施内容について調整をしている。また、市内の各福祉施設については、施設の新体系の移行期間が示されているので、個々の相談に応じながら、地域活動支援センターへの取り込みなど、具体的な方向性について詰めているところである。「障害福祉計画」の中で、地域生活支援事業は「生活支援」という部分で重要な位置づけがされているので、障害を持つ皆さんが地域で自立して生活できるよう、取り組んでまいる。

A 障害福祉計画は、今年6月末に国から基本指針が示された。内容は障害者基本法に基づく障害者の『生活支援』に関し、平成23年度を目標年次として、各種障害福祉サービスの目標量やその確保対策等について、具体的な事項を定める「事業計画」で、今回の計画は、その第1期分として平成18年度から平成20年度までの3か年計画を定めることとされている。  8月に障害者の方を対象にアンケート調査を実施し、8月22日に1回目の策定委員会を開催した。アンケート調査については、市内の障害者手帳をお持ちの方のうち2,000名を対象に実施した。現在回収を終えて集計中である。  障害福祉計画策定委員会は、身体・知的・精神の3障害の関係者、市内の障害者施設関係者、ハローワーク、豊川養護学校、保健所、市内の福祉関係団体など、合計20名の方を委嘱し、ご意見をお聞きしながら計画策定に向けて取り組んでいる。  計画の特徴は2点ほど蒲郡市独自のものを考えている。まず1点目は、障害者の就労支援への取り組みについての方向性を計画に盛り込みたいと考えている。自立支援法施行で障害者制度が大きく変わる中で、障害者に求められているのは、意識改革であると受けとめている。重度の障害を持った方は就労、自立が難しいと思う。しかし、障害の程度とご本人の就労意欲と就労機会の3つの要素がリンクすることにより、本人に合った就労の可能性を見出すことができるのではないかと考えられる。そのため、ハローワークの障害者雇用担当者と養護学校の進路担当担当者にも、策定委員会委員に加わっていただいた。2点目は、障害者の声を聞く方法として、蒲郡市の現状を踏まえた計画策定と施策の展開のために、障害者本人や家族等関係者を対象にインタビュー方式によるヒヤリング調査を実施し、今後の施策、サービスについてのニーズに関する意見を把握し、計画の中に盛り込みたい。

B 負担軽減等の追加措置の内容としては、障害児の利用負担の軽減と施設の安定的な事業運営に関する6項目の追加措置がなされることになった。具体的には、通所施設の障害児の負担軽減、入所施設の障害児で市町村民税2万円未満の世帯の負担軽減、グループホーム利用者の加算措置、通所施設職員の訪問加算措置、通所施設定員制の緩和、障害児入所施設の夏休み報酬の設定である。蒲郡市で今回の追加措置に関係する部分は、定員制の緩和である。当初は定員の5%増まで受け入れが認められることになっていたが、今回の追加措置では10%増まで緩和された。蒲郡市内の知的障害の方が多く通所している大塚授産所の定員が40名、くすの木授産所の定員が50名であるので、受け入れ定員が10%増まで緩和されると合わせて9名の受け入れ増が可能となり、豊川養護学校卒業後の受け入れ先探し、授産所利用の順番待ちなど、関係者にとって喜ばしい追加措置であると受け止めている。また、障害児の通所・入所施設関係については県が直接に取り扱っているが、障害者の負担軽減、施設側の事業運営の安定性確保にかかわるものであり、効果的な追加措置であると評価している。


AED(自動体外式除細動器)の設置促進を

@ 普及啓発のための救命講習の実施状況はどうか。
A 公共施設への設置促進について市の考えはどのようか。

答:<金原市長>
@ AEDが、平成16年7月から一般の人にも使用できるようになってから、2年が経過した。それに伴い、AEDが本市にも各施設、事業所等に、除々に配備されて来ている。消防本部が掌握している範囲では、県の施設が5箇所、市の施設が4箇所、その他病院、事業所等の10箇所、計19箇所の21器となっている。普通救命講習、及び一般救命講習の中で心肺蘇生法とAEDを実施しており、1回の講習は、救急隊の指導により、資器材等の関係から、最大30人で実施している。平成17年から今年8月までに、105回の講習会を開催し、受講は2,602人となっており、内訳は、自主防災会等の一般の方が1,039人、事業所363人、学校の先生、市職員1,072人、消防団員128人となっている。広報紙により一般募集もしながら、1人でも多くの方にAEDの取り扱いを覚えて頂き、いざという時に役立つよう積極的に働きかけていきたい。

A 心停止の原因には、種々の疾患が考えられるが、成人の突然死のうち約60%が心原性であるといわれ、国内では、毎日100人近くの方が心疾患で亡くなっている。心疾患による突然死には、心室細動や無脈性心室頻拍による心停止が大きく関与していると言われ、これらの病的な状態を正常に戻すために有効な手段が除細動とされており、いかに早く実施できるかが重要となる。AEDを有効に活用することができれば、救命率を飛躍的に向上されることが可能といわれている。蒲郡市においても、不特定多数の市民が利用される公共施設に早急に配備していくことの必要性は、感じている。今後、早い時期に競艇場と、2・3年を目途に、市内の全小・中学校に配備してまいりたい。また、多くの市民が利用される公共施設を中心に、順次設置を促し、併せて、AEDの必要性、操作方法の講習等にも引き続き、取り組んでいきたい。



議会活動へ戻る
TOPへ戻る